習慣流産について| 岡山市の産婦人科はくにかたウィメンズクリニック

習慣流産について

習慣流産とは?

妊娠はするものの、3回以上流産を繰り返す場合を習慣流産といいます。
妊娠後のトラブルで、流産は比較的多く、その原因の大半は染色体異常といわれ、自然淘汰として考えられています。しかし、3回以上流産を繰り返す場合は、何か原因、問題、障害などがあって繰り返し起こるものと考え、系統的な検査を行い、可能な治療を行います。
また流産を2回繰り返した人が、そのまま3回目の妊娠に臨んだ場合、3回目の流産を引き起こす確率は40%といわれています。そのため、当院では2回以上流産を経験された方には、検査をお勧めしています。

習慣流産の検査

1. 染色体検査

ご夫婦、それぞれから採血をし、染色体異常がないか調べます。染色体に異常があった場合、治療方法はありません。存在する染色体異常の遺伝性などについてカウンセリングしながら、継続できる妊娠を目指します。

2. 子宮内腔形態検査

子宮卵管造影、子宮鏡、MRI検査 などで、子宮の形や筋腫の有無などを調べます。
子宮の形に異常や問題がある場合は、手術により形成したり、筋腫核出を行います。

3. 内分泌検査

血液を採取し、甲状腺機能や黄体機能、糖代謝などを調べ、ホルモンのバランスが正常に保たれているかチェックします。問題がある場合は、内服、注射薬でホルモンバランスを整えます。

4. 免疫検査

血液検査で、抗リン脂質抗体や抗核抗体など、自己抗体の有無を調べます。 陽性結果が出た場合は、ステロイドやアスピリンなどの薬物療法を行います。

5. 感染症検査

血液検査で、感染症の有無を調べます。問題がある場合は、原因に対する薬物療法を行います。

6. 原因不明

1~5に当てはまらない場合、原因不明となります。妊娠する過程、また妊娠から出産までの過程は、未だ解明されていないことも多くあります。
原因がわからない場合、流産が起こらず出産までたどり着ける妊娠を目指すことになるため、精神的ケアも含め、バックアップをします。